スポーツのあなぐら

主に野球のデータ、ドラフトについて書いていくブログ。更新頻度は気まぐれ

大学生投手の連投・2018春東京六大学

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前回の東都に続いて、今回は東京六大学

今回も全ての連投を取り上げたので、
中にはどう考えても酷使とは言えない連投も入っている。
なので、「これは酷使と言われても仕方ないだろう」という連投は赤字
「酷使と言えるかどうかは微妙なライン」が青字
それ以外のごく普通の連投は黒字のままにしてある。
あと、「連投じゃないから中1日なら酷使じゃない」というわけでもないぞ。
データは東京六大学野球連盟HPから。

最も酷使が目立ったのは

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二連続先発は早稲田大の小島以外あまりなかったが、
長いイニングでの連投はかなり多い結果になった。
全体的に、東都よりも1年生の連投が目立つ印象がある。
優勝した慶應大は先発とリリーフをしっかり分けていたが、
この高橋佑と石井もロングリリーフが時々あったのと、
イニングに対して球数が多くなってしまった試合があったため
このような結果になった。
そんな中で圧倒的に酷使が目立ったのは東京大。
単純に投手が打たれる、代わりの投手の頭数が足りない、
それがこの結果につながったようだ。

また、東都一部・二部に比べると連投の数が圧倒的に多い。
これは投手起用の違いではなく、
おそらく日程の違い*1と、
雨天中止の試合がより多かったことが理由と考えられる。

ガイドラインの意味

それにしても、正直なところがっかりさせられることがある。
今年3月に首都大学リーグで投球数ガイドラインが定められたことが話題になった。
ところが今季は東京六大学も東都も、
実際にあのガイドライン基準を突破する事例が発生した。
正直なところ、私はこの連投そのものをここで批判するつもりはない。
それよりも、「うちのリーグではそんな無茶な連投は起こらない」と発言した
両リーグの事務局のほうが問題だろう。
というか、現行のリーグ戦日程と勝ち点方式を用いている限り、
このような連投は必ず起こるはず。
自分のリーグの実態と原因を全然把握できてないのだ。

この両リーグに限ったことではないが、
もう一つ苦言を呈したくなるのはやはりファンか。
マチュア野球のファンには、
「トーナメント(=1敗の価値が絶対の形式)じゃないと真剣味がない」と
言い出す人があまりにも多すぎる。
彼らにとっては、トーナメントではないリーグ戦でもなんとか許せる方式
現行の勝ち点制なのだろう*2
大半のリーグで勝ち点制をやめられない、
実際にやめてもすぐ元に戻す理由の一つは、
どうもそこにありそうだ*3
穿った見方をすると、
こうした人たちにとって「真剣な野球」とは、
「投手を徹底的に酷使して使いつぶす野球」なのかとすら思えてくる。

*1:東都はGW中に第3戦を中1日置く日程があった

*2:それでも「勝ち点制だから真剣じゃない。面白くない」と大学野球を批判する人が後を絶たない

*3:地域的に別な伝統が作られていればまた話は違うようだ。さすがに札幌学生や北海道などで勝ち点制にしろと言う人はほとんどいないだろう