先日の野球太郎
先日の野球太郎座談会で、
「投手の酷使は高校野球より大学野球のほうが深刻では」
という話が出ていた。
地方の大学野球もかなり観戦している方々らしい発言だ。
このブログでも大学野球の連投については何度か取り上げている。
せっかくなので、今さらではあるが
今年秋の東京六大学野球の連投を見てみよう。
データは東京六大学野球連盟HPから。
早稲田大
緑は酷使と言えるかどうか微妙なライン(以降同じ)。
それ以外はちょっと酷使に近い球数になっている。
イニングだけを見たら9/8~10の今西と
10/27~29の早川も酷使とは言い切れないんだが、
走者を出しすぎたので酷使になってしまった。
慶應大
青は酷使とは言えない状態(以降同じ)。
慶應は連投が少なかった。
前シーズンまで3連覇、
今季もずっと優勝を狙える位置にいただけに
チームに余裕がある様子がうかがえる。
明治大
ここは森下以外に酷使と言える連投がなかった。
明治の場合はチームが再建期に入っているので、
今季はあまり無理をさせない継投に終始したのかもしれない。
慶應との第3戦だけはかなり無茶をしてしまったようだが。
法政大
今季優勝を決めた法政は
ちょっと無理をさせた印象が否めない。
先発からの連投が高田だけだが、
ロングリリーフもそこそこ多かった。
立教大
9月の早稲田大戦までは余裕があったが、
10月に入ってからの東大以外の3チームとの試合で苦戦。
打線の調子もかなり悪く、
勝ちに行って酷使しがちになってしまったか。
東京大
東京大の場合は
どうしても序盤から打たれる展開が多くなるので、
投手の降板も早めになる。
しかも使える投手の頭数は少ないから
必然的に無茶な連投が増えてしまうのだ。
連投ではない酷使の例
最後に、連投は一度もないが
大学野球にありがちな酷使の例を見ておこう。
今回取り上げたのは法政大の三浦。
連投こそないが、
勝ち点制の大学野球ではよくあるエース投手の姿である。
連投もある選手の中では、
早稲田大・小島、慶應大・高橋佑、明治大・森下が
三浦以上のイニング数を投げていて、
完投(中1日)完投すらも何度かある。
今年の首都大学では連投に限ったガイドラインが制定されたが、
今は2連戦完投が大昔ほどは多くなくなっている。
連投以上に問題になるのはむしろ、
日程次第では「完投(中1日)完投(中4日)完投(中1日)完投」になる
この中1日先発だろう。