今年は簡易版です。
2025年の戦力分析
2025年のチーム成績


2012年を最後に3位と4位がなく、
2018年以外は優勝か大きく負け越すかと
なんとも極端なスワローズ。
今年もその例に漏れず、
投手陣が相変わらずなうえに
打者の主力も不調・故障続きで
序盤の大崩れを挽回できなかった。
交流戦以降は勝ち越しているものの
得失点は-22。
優勝以外でCSに進出した2009、11、12、18年は
全て得失点マイナスから勝ちを拾っていったパターンである。


今年は長打力もいまいちで
三振数が投手の奪三振よりほんの少し少ない以外
打撃成績が投手成績をカバーできる要素がなかった。
もう一つ厳しいのが二軍。
チームOPSは.600未満、FIPはリーグ7位と
若手の伸び悩みも顕著だ。
2025年の打撃成績

この表では
一軍で打席、出場機会の多かった選手のみ掲載している。
故障者が続出したこともあり
今まで一軍の実績がない
若手、中堅の起用も多かった。
後半戦で復帰した後の村上を除くと
良くてもリーグ平均を少し上回る程度の選手がほとんど。
ここから村上が抜ける来年は
かなり厳しい戦いが予想される。

ただ二軍の若手・中堅も状況は苦しい。
今年の一軍主力以外で平均を上回ったのは
キャッチャー登録だが
サードなどでの出場が多かった橋本、
高卒ルーキーの田中、
低打率で三振の多い澤井だけだった。
2025年の投手成績

一軍主力は20代の選手も多いが
リーグ平均を超える結果を出しているのは
30代のリリーフが大半。

若手を起用したくても
二軍で結果を出している先発が特に少なく、
ある程度一軍で投げていない先発有望株は
中村優ぐらいしか見当たらない。
補強ポイント
過去のドラフト傾向

単独指名狙いの年は少なく
大競合への特攻が多い。
2000年代はくじ運がかなり良かったが
2010年代はくじ運が悪くなり、
1位抽選では奥川を当てるまで9連敗で
過去15年は1勝12敗。
ただし外れ1位以降では
その運も平均レベルへ戻っている。

2位はほぼ大学生と社会人。
投手指名が多いが
2巡のウェーバー順が9番目以降の年は
2011年以外全て野手を指名している。
2巡が序盤の年は3巡後半、
終盤の年は4巡後半で残っていなさそうな
ポイントとランクの選手を獲りに行った結果だろうか。

スワローズは
「即戦力投手ばかり指名して野手を全然獲らない」と
批判されることが多い。
だが実際に投手偏重と言える年は少なく、
投打、即戦力―高校生に関しては基本極端なバランス型。
過去5年の支配下指名は
投手と野手の同じ13人になっている。
また最近の野手指名は
センターラインの指名を基本としつつも、
最低でも3、4年に一度のペースで
長打力に重点を置く指名をしている。
ただセンターラインが守備重視の成長になりがちなうえに
長打力重視だった2018年、22年の指名選手が
軒並み伸び悩んでいるのが
現在の苦境につながっている。
2025年のドラフト補強ポイント
投手も非常に苦しいが
今年の1位入札は野手が望ましい。
村上のMLB挑戦に加え
山田の衰えが目立ってきた現状に対し、
立石正広(創価大)はポジション面でも合致する。
抽選を外した場合のリスクは大きいものの
どれだけの球団が競合しても獲りに行っていい存在である。
センターライン候補の数だけは
昨年もそれなりに確保しているので
とりあえず今年は長打重視の指名にしたいが、
2位指名が早く3位指名が遅いため
立石を外した後、特にその次の抽選も外した後まで
1位野手にこだわる必要性は薄い。
3~5年先を見据えた大学生か社会人の
サード、外野手が狙い目になる。
外野はセンターを守れるならなお良い。
もちろん投手もおろそかにしてはいけない。
上位・下位問わず
二軍で長いイニングを投げられる先発候補を
2人以上確保したい。