スポーツのあなぐら

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2024年の現役ドラフト指名選手を見てみよう

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今年で3回目となった現役ドラフト。
獲得した選手に対しては
来年の活躍を期待する声が高まる一方で、
放出した選手に関しては
「第三次戦力外通告」のような扱いをして
監督、フロントの見る目のなさを批判する傾向も
特にホークスを中心に多く見られており、
他球団で戦力になりそうな選手をリストに挙げる各球団と
ファンとの間に
大きな認識の歪みがあるのが感じられる。

それはともかく
2024年の指名選手
昨年指名された選手の成績を、
二軍成績を中心に見てみよう。

 

 

投手

2022、23年指名選手の結果

2023P

ベイスターズが日本一になったことや
2016年ドラフトで5球団競合したこともあってか
佐々木千隼が大成功のように言われているが、
昨年の現役ドラフトでは
漆原、鈴木、長谷川、中村など
佐々木と同じくリリーフで戦力になった選手が非常に多い。
一方で
二軍でも成績を大きく下げていた
内間と櫻井は1年で戦力外となった。

2022P

2022年の第1回組も
改めておさらいしておこう。
この年の指名選手では
大竹がずば抜けた結果を残した反面、
1年での戦力外が2人に
育成再契約が2人とやや厳しい結果。
大竹は
今年も先発ローテを守り
規定投球回にも到達したが、
戸根は今年活躍できなかった。

 

2024年の指名選手

ここは二軍成績をまとめて見てみよう。

2024P

今年は
リリーフで戦力になった現役ドラフト選手が多かったが
今年の指名も
リリーフ要員が中心で、
先発も可能な投手はちらほらいるものの
ほぼ先発と言っていい選手は鈴木だけだった。
二軍である程度結果を残している選手が目立ち、
今年31試合の本田や26試合の矢崎のように
一軍での内容はいまいちだったが
今年ある程度一軍で登板している選手もいる。
また今年は
全員右投手なのも大きな特徴だ。
ドラフトでも
左投手を獲らないチームが増えているので
より貴重になった使える左腕を出せない球団が
多いのかもしれない。

 

野手

2022、23年指名選手の結果

この後出す成績もだが
一軍での野手の三振率は特に気にしなくていい。

2023F

水谷が主力打者に成長した2023年組。
二軍でかなりの好成績を残したのち
一軍でも結果を出した。
北村と愛斗は
打撃成績は良くなかったものの
ベンチ要員として出場機会を得ていた。
つまり指名された3人が
全員一軍要員になったドラフトだったわけだ。

2022F

2022年指名野手の1年目はこう。
細川は移籍2年目の今年も主力として活躍した。
オコエ
今年は157打席立ってリーグ平均を上回り、
少しずつ一軍戦力として定着しつつある。
ちなみに
2023年の細川は一軍で161三振。
576打席161三振で三振率は28.0%なので、
三振率30%、それも二軍での毎年30%超が
どういう数字なのか、
少しは見えてくるだろうか。

 

2024年の指名野手

今年は
3年目にして初めて左打者が指名されたが、
平沢以外の3人は右打者。
左打者があまりリストに載らないのか、
あるいは
唯一2人指名されたファイターズが
どちらも投手だったように
そもそも野手自体があまりリストに載らないのだろうか。

2024F

長年期待されながら結果を出せなかった
平沢と石垣が目立っているが
この2人と山足はユーティリティの側面も強い。
野手全般が不安定なライオンズ、
今年内野のコンバートを敢行したものの
来年や将来の不安は大きいマリーンズ、
守備と打撃を兼ね備えた内野が
不在に近い状態*1カープと、
3人とも来年の一軍機会は
そこそこ与えられるかもしれない。

この点で見ると異質なのは吉田。
期待される若手打者である反面、
今年はファーストでの二軍出場がほとんどで
期待の若手捕手の位置づけにはなっておらず、
一、三塁、DHの人員が充実しているホークスだと
契約更改の際に話題となったリチャード以上に
使うポジションが難しい存在なのは確かだった。
その一方でファイターズも
同じキャッチャー登録のマルティネスや郡司、
来季開幕四番を明言された野村や清宮など
似たポジションの主力選手はかなり多い。
序盤活躍していた田宮が
終盤かなり調子を崩していたので、
一塁専任ではなく
将来のキャッチャー起用を含めての育成にはなりそうだ。

*1:少なくとも球団はそう判断していると思われる