西武からFA宣言していた浅村栄斗選手が
楽天に行くことが発表された。
今回は、浅村の人的補償について考えてみよう。
プロテクト枠28人は「少ない」
少し考えればわかる話だが、
プロテクト枠の28人というのは
こちらが思っている以上に少ない。
現在の一軍主力に控え選手、二軍の若手有望株を加えれば
日本人選手だけでも35~40人ぐらいはあっという間に埋まる。
プロテクト漏れというのは、
その選手の現在や将来を期待していないのではなく、
チームも28人に絞り込む過程で泣く泣く枠から外した結果なのだ。
西武の補強ポイント
次に西武の補強ポイントを考えてみよう。
1.投手
※表の年齢は来年の満年齢
西武はただでさえ失点がリーグワーストなのに、
菊地雄星が抜けるため来年からはとんでもなく苦しい状況になる。
即戦力投手が1年目から使えるとは限らないし、
今年よかった選手も来年良いとは限らない。
投手は何が何でも欲しいところだろう。
ただ楽天も、今年は失点こそ少ないが
そこまで良いわけではないし、数も足りていない。
年齢と年俸を考えると、
プロテクトから外されている可能性があるのは
先発なら美馬学、塩見貴洋あたりだろうか。
美馬はさすがに高いか(8,000)。
森雄大もないとは言えないが、
西武も左投手が少ないから多めにプロテクトすることもありうる。
リリーフなら釜田佳直や菅原秀、森原康平あたりも
案外外れているかもしれない。
榎田大樹のように、
チーム事情から活躍できていないが
むしろ西武にしっかりフィットする選手を発掘できるとおいしい。
誰かいるかな。
2.炭谷の代わりになる捕手
打撃のいい捕手森友哉の活躍を陰で支えたと言えるのが
岡田雅利と炭谷銀仁朗の存在。
彼らのどちらかが欠ければ、
森の守備負担が増えバッティングにも支障を来しかねない。
そんな中で炭谷の巨人行きが濃厚と見られているので、
ここを西武が狙ってくる可能性はある。
該当しうるとすれば足立祐一になるか。
守備型のイメージはあまりないんだが。
堀内謙伍はさすがにプロテクトされていそうだ。
3.セカンドの後継候補
浅村の代わりのセカンドは、
現状だとやはり外崎修汰が一番手、
次いでルーキーの山野辺翔だろうか。
金子一輝や山田遥楓もありえなくはない。
とはいっても、楽天が浅村を獲得したのは
楽天のセカンドがいないからであって、
将来の候補にあがりそうな
西巻賢二や山崎剛はおそらくプロテクトされるだろう。
村林一輝なら人数の関係で漏れる可能性はあるか。
4.秋山問題
西武は来年オフに、秋山翔吾もアメリカ行きの可能性がある。
後継のセンター候補となりうるのは愛斗、鈴木将平だが、
伸びてくるかどうかは来年次第。
となると次のセンターを早急に見つけないといけないのだが、
楽天にもプロテクトされていなさそうな若手・中堅は少ない。
強いて言えば八百板卓丸あたりか。
5.金銭選手
浅村はBランクだから、
金銭を選んだ場合は年俸の20%が追加されることになる。
21,000の20%は4,200。
当然有力候補に入ってくる。
はっきり言って2~4の可能性は低いが0とも言い切れないので、
どれもありうる状況だと思う。
楽天が「さすがにこの選手は獲らないだろう」と
プロテクトから外した選手を
西武が獲りに行く可能性はあるし、
金銭に落ち着く可能性もある。
ここはお互いの駆け引きだ。
最後に一言
この時期になると目立って多くなるのが、
FAの人的補償で移籍した選手が主力になったケースを
ことさらに強調する記事だ。
例として鉄板なのは何と言っても一岡竜司か。
そういう記事を書く人に対して一言言いたい。
「本音を言いなよ」
FAなんて制度はいらない、
他球団にいた外国人もいらない。
生え抜き以外はそのチームの選手として認めん、とさ。
あ、戦力外選手の再生は別で。
ちゃんとそう本当のことを言えばいいのにねえ。