スポーツのあなぐら

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2020年横浜DeNAドラフト補強ポイント

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※成績、内容は10月18日終了時点

 

戦力分析

49-49-5④ 455②-411③

近年の横浜は勝利効率、得点効率ともかなり高かったのだが
今年は例年とは真逆の展開で苦しんでいる。
監督采配うんぬんよりは
単に今までの運が良すぎ、今年は悪すぎるだけなようにも見える。

 

野手

平均得点4.42② RC479① SLG.4211① OBP.3293② OPS.751② wOBA.327② SB25⑥

By野手年代表

筒香嘉智がレイズに移籍した穴は佐野が埋め、
梶谷、倉本などが好調。
「強力打線」と言われながらも
打撃成績の良いチームではなかったので
結果的には今年チーム全体の打力がむしろ上がった。
好調な選手の大半は30代に入っているため
世代交代のめどをつけたい時期になってきているのだが、
二軍卒業レベルに達している若手・中堅は
外野に集中している。
群雄割拠の外野に対して内野は大苦戦中。
特に二遊間は現在の各主力はおろか
昨年までの倉本を超える選手もなかなか出てくる気配が見えない。
今のところは伊藤裕と知野が一番手か。
ひそかにキャッチャーの山本も調子を上げている。

 

投手

ERA3.79④ WHIP1.31④ FIP3.73① K/BB:2.45② K-BB:12.5%② BABIP.308

By投手年代表

今年は後半戦に入って主力の故障者がさらに増えたため
失点、防御率こそ悪化しているが
投手そのものはなかなかの好成績。
ただし故障者続出で改めて見えてきたように
その成績を支えている投手の層はかなり薄い。
二軍の先発は
一軍では結果を出せなかった阪口以外ボロボロの状態。
リリーフは奪三振率こそ高いが
四球も連発している選手が非常に多く、
特定の選手に頼らなざるを得ない展開になっている*1
そして肝心なところで打たれること以外
どのスタッツも防御率ほど悪くなかったのがパットンや山﨑で、
猛批判されても二軍に下げず使い続ける理由の一端は
こうしたスタッツに見出すことができる。

 

補強ポイント

明白だが評論家うけは悪そうなチームとドラフトの弱点

年齢層が空いていて
将来の補強ポイントとも合致するのは
大学生か社会人の内野手
現状だと
宮崎とセカンドの後継候補が山下と伊藤裕、
大和の後継が柴田と知野になっていて、
年齢的・実力的な問題が大きいうえに
何より数が少なすぎる。
田部、森は現状の出来からいって
スタメンとしては次々世代の候補。
ショート2人か二遊間1人ずつ*2が妥当なところか。
ただ二軍の内野3枠は既に4人が埋まっているので
既に一軍ベンチで使える実力を持っている選手を獲るか
育成用の枠を空けるために伊藤や知野を
一軍ベンチに回したい。
…今非常に本末転倒なことを書いたんだが
気づく人はどれくらいいるんだろうな。
外野は妙に充実している今こそ高校生を育成
という主張はかなり多くなるし理にもかなってはいるのだが、
かといって一軍枠の関係でくすぶっている選手を
無理に押しのけて二軍スタメンで使うのも難しい。
トレードに出せば外野枠そのものが足りなくなる。
悩みどころである。
足を生かした昇格チャンスを広げるため
二軍の段階で知野に外野のオプションをつけるなら
高校生か大学生ぐらいまでの内野を
もう一人増やすのも視野に入ってくる。
あと人数的にも今年だけで全て獲りきるのは
大社の内野2人ですら怪しいので
ファンや評論家は勝手にあせらないこと。

投手の課題は
何年も活躍する選手をどうやって輩出するか。
大学生は1年間一軍で活躍するぐらいには成長させられるが
何年も先発で活躍する選手が少ない。
下位で指名することも少なくない社会人は
目利きがいまいちで一軍主力があまり出てこない。
そして
DeNAになってから毎年1人以上指名している高校生*3
二軍で希望を持たせ一軍でも少し片鱗を見せるものの
その後は殻を破りきれないまま二軍でも劣化してしまう。
育成戦略を見直すべき時期に来ているのは間違いないが、
それでも使える投手の頭数自体が足りていない現状では
必要なのは即戦力、
特に長くじっくり育成する方針にする時のほうが即戦力は重要。
一軍が準一軍も含めて質も量も充実していないと
じっくり育てたい選手も
育つ前に使って劣化させるだけで終わる。
また
「目先のことは考えず高卒投手を大量指名しろ」の声に対しては
高校生を大量指名して評論家から絶賛された結果暗黒期に突入するより
批判され続けるほうがはるかにまし
と心得るべし。

 

1位指名予想

早川隆久、佐藤輝明

横浜の場合は
直前の会議あるいは当日の動向を見極めて
1位入札を決めるとのことなので、
今後の他球団の動きを見ない状態で
1位指名を予想すること自体がナンセンスなのかもしれない。
過去の入札でも
大競合した東浜巨松井裕樹、有原航平、小園海斗、
単独指名を狙った今永、柳裕也、東克樹、森敬斗と
定形と言えるほどのパターンはないし
「近視眼的で競合から逃げた即戦力狙い」も存在しない。
強いて挙げれば
地元枠になる選手は若干指名確率が上がるといったところで
たまに木澤尚文の名前があげられるのはこの影響もあるのだろう。
2球団競合はしょせんザオラルがきく確率にすぎないので、
公言されて単独指名が予想される選手には向かわず
大競合に特攻するか
確実な単独指名狙いをするかの
二択になると思われる。
また緊急性が高いとはいえ
最初からクローザー狙いの指名はしないのではなかろうか。

*1:逆にそういう不調者も上げ下げしてやりくりするロッテのようなチームもある

*2:宮崎ももともとセカンドの選手

*3:育成を含め8年間で11人。なおTBS時代後半は指名0と3~4人指名を交互に続けたため2007~11年の5年間で11人を獲得