スポーツのあなぐら

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2018年ドラフト各チーム補強ポイント(4月時点)

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※2018年ドラフト直前版を上げてあります。
楽天、阪神、ロッテ、中日+α編。
オリックス、横浜、日本ハム、巨人編。
ソフトバンク、ヤクルト、西武、広島編。

某雑誌で特集されていた各チームの補強ポイントが
ツッコミどころ満載だったらしい*1ので、
私なりに、特に年代表なども見ず、
今年のドラフト候補も見ずに何となくで考えてみた。
補強ポイントを出すには時期的に早すぎるうえに、
私は私でまた考え方がかなり独特と言うか偏屈なほうだとは思うので、
あまり目くじらを立てずに読んでいただけると幸い。

 

全チーム共通

即戦力投手
に書いたように、
現代野球では投手が足りるということがありえない。
70人枠の制約下では、その貴重な人数枠を5年も10年も育成に回す余裕はないのだ。
そのためには即戦力・準即戦力の投手を常に獲り続け、
いつでも一軍で使える状態にしなくてはならない。
また育成の視点で見ても、
とりあえず投げられる投手の数自体が少ないと
育成目的の二軍投手のイニング数が増えすぎ、結局酷使で潰してしまう。
そのため1~3年程度で一軍の戦力になりそうな投手の獲得は必須だ。
10年後を見据えた投手の指名は無駄と言ってしまってもいい。
年齢層なども考えたところで使えなければ意味はない。

ただし、ここで言う「即戦力=大学・社会人」ではないことにも注意が必要。
まだまだ時間のかかる素材の域を出ない大卒・社会人の候補は大勢いるし、
それなりの完成度を誇る高卒候補もいる。
ただおかしなもので、
「(私の視点で)時間のかかる素材型」高卒投手を好むチーム・人は、
大卒・社会人投手でも「時間のかかる素材型」か「中途半端に抑える実戦型」
の2つのタイプを好むことが多いように思う。

ソフトバンク

将来の長打力にやや難がある。
ポジション別だとまだ増田が二軍では出ていないサード、
三森がまだまだかかりそうなセカンド、
有望な若手・中堅もいるが長打力ではもう一つな外野になるか。
守備力などでちょっともったいない気もするが、
内川の後継は中村晃を回すのも選択肢の一つだと思う。

西武

一軍だけを見ると外野の枠をもう少し万全にしたくなるが、
今年の調子や故障状況などの難はあるものの、
外野手は3年連続で高卒の有望株を獲っているので今年は様子を見たい。
あとは森、岡田、炭谷の誰かの後釜を狙うキャッチャーと、
二軍ではやや空きポジションになっているサードか。
一軍でのサード固定を考えると二遊間にも入れるサードが最低条件になる。

楽天

今のところ全体的に打線の状態が悪いが、
二軍で調子のいい岩見や内田は使える場所が多くないのがネック。
育成する二遊間も昨年ピンポイントで山﨑・西巻を押さえ、
将来のセンター候補は八百板とオコエがいて、
意外と獲れるポジションが少ない。
それでも獲るとすればキャッチャーと上2人が一軍に呼ばれているセンター、
故障がちな茂木をサードに回せるショートだろうか。

オリックス

西野が回るはずだったサードが結局小谷野になり、
最近獲得した高卒・社会人ショートも打撃面であまりサードに入れそうにない。
だからと言ってここで打撃偏重型サードを狙うと、
こちらも伸び悩んだ園部・奥浪の二の舞になる公算が高い。
そうなるとここに当てはめられるのは長打力の比較的高い二遊間ということになる。
一軍状況を踏まえると大卒か社会人の、他球団なら茂木や鈴木大地、宮崎敏郎タイプ、
現在のオリックスにいる選手では小谷野タイプか。

日本ハム

高卒野手の育成にとかく定評のあるチームだったが、
毎年獲り続けた高卒センターラインの育成が停滞している状況で、
最近はむしろ外国人と他球団でくすぶっていた選手でしのいでいる感がある。
清宮のおかげでその事実は外部の評論家が勝手にかき消してくれるだろうが。
今年は今のところ二軍選手の調子も良くない反面全員がまだまだ若く、
補強ポイントがかえって見えづらくなっている。
どこが欠けても置き換えられるようにするなら、結局長打力の高いショートになるが。

ロッテ

二軍を見ると、二遊間と外野に中堅からベテランが多くなってきている。
昨年は安田、菅野とセンターライン以外の選手を獲ったため、
今年はキャッチャー、ショート、センターの指名が求められる。
一軍の状況も踏まえると、センターは大学生か社会人を最低1人、
逆にショートは藤岡裕・平沢がいることから、育成目的の高校生でも問題はない。
キャッチャーは今年田村の後継候補を獲るか、バックアップを獲るかで指名が分かれる。

広島

昨年指名の永井がまだ外野1試合だけなので、
内野コンバートも示唆されていた彼をどこで使うかで補強ポイントが変化する。
ただ年齢層で考えると、25歳以下が桒原・木村・西川だけの二遊間が基本線か。
田中と菊池が全盛の間に何とか育成しておきたい。
もっともこれまでの梵・田中と同じく、穴が出来てしまったところに
即戦力の社会人ショートで埋めるのも手ではあるのだが。

阪神

糸原と植田しかおらず北條が伸び悩むショートに昨年は熊谷を獲ったが、
今年1年で彼らがどの程度伸びるかでドラフトでの補強の有無が決まりそうだ。
伸びが悪い場合は、1年目鳥谷ぐらいのスタッツが見込めるショートが必須になる。
ここ最近のドラフト指名の影響で全体では高卒を獲りたい年齢バランスに見えるが、
数を多く置けるキャッチャー以外は高卒選手の育成に割ける余地がほとんどない。
獲るなら必要なのは、ベテランではなく中堅選手の切り捨てになる。

横浜

筒香の後継となる強打者」はわかるが、「外野手」ははっきり言っていらない。
最近の指名でも外野の有望株に関根、細川、神里、楠本らがいる。
強打者を獲るなら将来のサード候補になるのだが、
昨年の清宮や安田などはここにも当てはまる可能性があまり高くなく、
むしろ細川との争いになる公算が大きい。指名回避は正解だった。
獲るなら強打の二遊間が望ましい。サードなら長打力の高い石川といったところか。
あとは相変わらず絶対数の少ないキャッチャー。

巨人

今年は一軍の一二塁間に岡本と吉川尚が定着。
岡本が来年以降どうなるかは当然わからないが、
サードは二軍にいる北村も将来性は見込める。
こちらも懸案になっていたセンターの後継は松原あたりに期待がかかるが、
今後彼を支配下登録するにしても、もう一人即戦力の候補が欲しいところだろう。
高校生を獲るならさらにセンターを1人。
ショートは湯浅の評価が高いらしいので今年は見送るのも手だ。

中日

今年は3、4年前に指名した社会人野手を選別する時期に来ているが、
代わりに高校生を大量指名し抜擢しても本当の一軍戦力になるのは6年後。
5年後のチームの強化にはほとんど結びつかず、しかも2、3年でFA権をとる。
ポジションでは京田以外が実質不在なショートと、
大島・平田の後継が見えてこない外野、そしてキャッチャーになるか。
10年後の未来のために必要なのは明日の戦力だ。

ヤクルト

ここ3年間の指名で、内野は若手があふれている。
急務になっているのは一・二軍とも高齢化しているセンター。
最低1人は即戦力を含めつつ2人は欲しい。
あとはとりあえず廣岡が一軍固定になったため、
二軍の育成要員となるショートが補強ポイントだろう。
好調のルーキー村上はまだまだ使いどころが難しいが、ファーストでもいけるかどうか。

*1:私も読んだのだが、あるチームの見出しがあまりに強烈すぎたので、
他のチームで何が書かれていたか忘れてしまった